永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

持つべきものは友。

いつになく原稿を書くのに苦戦している。しっかりと取材したはずなのに、筆が進まないのだ。

原稿の大まかな構成を頭の中で作って、書きながらこまめに修正を加えていくのが私のスタイル。今、書いている原稿は、構成が頭の中でまとまっていないまま、見切り発車的に書いたのが苦戦している原因だと思う。

とりあえず、今日までに半分ほど書くことができた。ひと晩寝かせて、明日新たな気持で原稿と向き合おうと思っている。

さて、今月、次男が帰省していたことをこのブログでも書いたと思う。ひと口にいえば、なれない仕事や一人での生活に疲れてしまって帰ってきたのだが、次男が思いきりハネを伸ばせるように、私は思いきり甘えさせた。

「美味しいものばかり食べていたから、元気が出た」と次男も喜んで関東の自宅へ戻っていった。帰る間際に
「オレやお母に会いたいと思っても、時間もお金もかかるからなかなか会えないと思う。そこで、関東にはオレとお母が心から信頼している友達がいるから、何か相談事があったら連絡してみて」と、友人の名前と連絡先を伝えておいた。

その友人と私は同い年で、20歳頃から私が結婚する24歳くらいまで、しょっちゅう一緒にいた。性格はとても優しく、穏やかな人格者ゆえに、次男にとって良い影響を与えてくれると思ったのだ。

もちろん、友人には事前に連絡し、快諾してくれた。ただ、連絡するかしないかは次男次第。考えてみれば、会ったことも話したこともない父親と同い年のおっさんに、はたして自分から連絡するのか。まぁ、今すぐでなくても思い出したときに連絡してくれればよいと思った。

次男が戻ってから、3、4日が経った頃にLINEで連絡が入った。
「電話をしたんだけど、もっと長く話したいから、◯◯さん(友人)のLINEのIDを教えてほしい」とのことだった。

なんと、次男は自分から連絡したのだ。その後、実際に会ってゆっくりと話しをしたらしい。その日、次男からLINEで写真が届いた。それは笑顔を浮かべたツーショット写真だった。

すぐに友人にお礼の電話をすると、
「やさしい子だねぇ。『そのやさしさをどこまでも貫き通しなさい。必ず幸せになるから』と、言っておいた。これからもちょくちょく連絡を取り合うね」と、友人もまた次男との出会いを喜んでいた。

いやー、本当にありがたい。私や女房が次男に同じことを言ったとしても、そこは家族だけに受け止め方が違うかもしれない。しかし、第三者からのアドバイスならば心に響くこともあるだろう。持つべきものは友である。

後藤英人くん、ありがとうね。