永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

メニュー撮影。

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夜7時半頃、ソファで横になったら、秒で寝てしまった。それも3時間半(笑)。慌ててブログを書いている。たしかに今日は少しハードだった。ここのところ、休まずに仕事をしていたので疲れが出ていたのだろう。

さて、今週はメニュー撮影が目白押し。オファーをくださるクライアント様は、すべて取材が縁で親交を深めてきた。と、言うと仰々しく聞こえるが、取材後にもときどきご飯を食べに行っていただけだ。

飲食店においてメニューの写真が必要になるのは、お店のHPを作るときや刷新したとき。あと、メニューブックを新しくしたり、チラシなどを作るときなど、さまざまなケースがある。そこで私のことを思い出してくださったのが何よりも嬉しい。

面白いというか、ありがたいのは、私の方から「仕事をください」とか「写真を撮らせてください」と、ただの一度も言ったことがないのに、オファーをくださることだ。

まだ形にはなっていない者も沢山ある。高校の写真部によく遊びに来ていた水泳部の先輩から撮影の仕事の相談を受けたり、うなぎ屋を営む高校の同級生からもメニュー撮影のオファーをいただいた。

昨日は、高校時代からお世話になっている先輩から、「ゴルフ場内のレストランのメニュー撮影を頼むとしたら、費用はどれくらいかかるのか」との問い合わせがあった。私のHPに明記してある通り、半日(3時間以内)なら¥40,000(税別)+交通費等の経費。1日(3時間以上)なら¥60,000円(税別)+交通費等の経費であることを伝えた。

www.nagaya-masaki.com

ゴルフ場と聞いて、私はてっきり愛知県内か、遠くても岐阜県や三重県と思っていた。聞いてみると、北海道と大分とのこと(笑)。 さすがに特別手当が欲しいところだが(笑)、経費さえ出していただければ日本全国、いや、世界中のどこにでもいく所存である。

それと、早くも忘新年会のコース料理やクリスマスケーキの撮影の話もちらほら出てきている。クリスマスケーキは従来通りだが、今年からコース料理の提供の仕方が大きく変わる。新型コロナの感染拡大防止のため、これまで人数分の料理を大皿に盛って出していたのを、1品ずつ提供するという。

忘新年会のシーズンに世の中がどのような状態になっているかもわからないのに、お店によっては器も新たに用意せねばならない。その上、写真も撮り直さねばならない。これはかなり負担が大きい。

飲食店の皆様、私が力になれることがあれば、遠慮なくご相談ください。私と飲食店は一蓮托生。このコロナ禍で頑張っている飲食店の皆様を応援します。

必要とされる存在。

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子供たちが幼かった頃、

私が両手を広げると、

遠くにいても

全速力で走ってきて、

私の胸に飛び込んできた。

 

私は子供たちを

思いきり抱きしめる。

 

子供たちも

小さな腕で広げて

私に抱きつく。

 

子供たちは私が

絶対に受け止めてくれる、

と確信しているからこそ、

飛び込んでくる。

 

自分がこの子らの

父親であることを

しっかりと自覚した。

 

と、同時に

子供たちにとって、

私は必要とされる存在であると

気がついた。

 

人の幸せというのは、

誰かに必要とされていることを

実感することだ。

 

私は誰からも必要とされていない。

 

あなたはそう言うかもしれない。

 

あなたが生まれたとき、

ご両親はどれだけ喜んだだろう。

 

親が喜ばなくとも、

祖父母や兄弟、親戚……

あなたの周りにいる誰かが

喜んだはずだ。

 

身内でなくとも、

友達、学校や職場の先輩、後輩……

これまで生きてきた中で

出会った人たち。

 

彼ら、彼女らは、

間違いなく、あなたを必要としていた。

 

それでも、

私は誰からも必要とされていない。

と、あなたは言うかもしれない。

 

ならば、

私が言おう。

声を大にして言おう。

 

このブログを読んでくださった

あなたは、

間違いなく、

私にとって必要な人です。

 

この世に

誰からも必要とされていない人なんて

存在しないのだ。

レジェンド。

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内藤秀詩さんとの出会いは、かれこれ10年以上前。錦3丁目で餃子専門店を営んでいたときに『おとなの週末』の取材でお世話になったのが縁だった。

今でこそ、餃子専門店は雨後の筍のごとく乱立しているが、当時はまだ少なかった。しかも内藤さんの店は、餃子の食べ放題をやっていたと思う。アレンジ系の餃子も沢山あった。食べにくる客もいたが、近隣の店へデリバリーもしていた。

店は雑居ビルの中にあった。路面店ではないので、そのハンデをカバーするためにいろいろ企画していたのだろう。とてもバイタリティのある方だと思った。

月日は流れ、刈谷市のうどん店『きさん』の店主、都築さんから地元刈谷市の商店街の会合に誘われて参加したときに、内藤さんと再会した。その頃はすでに錦の店を畳んで、名鉄知立駅前へ店を移転していた。

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その後、『知立らーめん』と店名を変えて、あっさりとした昔ながらの醤油ラーメンの店をはじめたことを知った。4年半前には現在地に移転したことも知っていた。

tabelog.com

昔ながらの中華そばが大好きな私は、いつか行こうと思っていた。が、三河方面には『きさん』をはじめ、『北京本店』や『半熟堂』、さらに帰り道となる名古屋市緑区には『花ごころ 緑苑』があったりして、なかなか行けずにいた。

今回、あるご縁をいただいて、ようやく訪ねることができた。話を聞いてみると、内藤さんは昭和58年に豊明市で『たけのこ飯店』を開業して以来、37年間もずっと厨房に立ち続けているのである。

『知立らーめん』と、店名こそラーメン店だが、出しているのは澄みきったスープでいただく町中華のラーメン。それに和風だしをくわえて、より美味しく仕上げている。これは町中華出身でなければ出せない味だと思った。

面白いのが味の変化。ひと口目はどこか物足りなさを感じるのだが、食べていくうちにだんだんと美味しくなってくるのである。食べ終わる直前が美味しさのピークを迎える。食べ終わる頃には大満足となる。

ここにしかない味を完成させるのも難しいが、巷に溢れかえっている味を極めるのは、他店と比較されるため、もっと難しい。70代となった今でも味を追求し続ける内藤さんはまさにレジェンドである。内藤さん、ありがとうございました。また寄らせていただきますね♪

悪しきルーティーン。

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一般的に朝9時から夕方6時が定時という会社が多いだろう。私が写真専門学校を出て、最初に務めた広告制作会社もそうだった。仕事を承けると、その時間内で終わらせようと思う。とはいえ、定時に帰宅することができる人はそんなに多くはない。それでも、20時とか21時、遅くても22時くらいか。まぁ、中には帰宅はいつも午前様という方もいらっしゃるかもしれないが。

フリーである私の場合、定時というものは存在しない。どうだ、スゴイだろ?という話ではない。まったく逆だ。「〆切に間に合えさえすればよい」と考えてしまうものだから、定時という概念がなく、夜中までダラダラと仕事をしてしまう。

原稿を書くのに、私は午前中がいちばん集中できる。朝は電話も滅多にかかってこないし、朝から仕事モードに入ると、それをずっと維持できるような気分になるのだ。わかるかなぁ。しかし、昼食を摂ると、その後は決まってペースダウンしてしまう。

PCの文字がだんだんと見えにくくなって、瞼が重たくなってくる。ソファに横になると、ものの数秒で熟睡。仮に2時間寝てしまったとしても(さすがにそこまで寝ることはないが)、「寝た分は夜に取り戻せばいいや」と考えてしまうのだ。結果、朝から晩までPCに向かっていることになる。それがイケナイ。

そのルーティーンを何とか変えたい。そもそも床に就く時間が遅すぎるのかもしれない。ブログを書き終わって、1時くらいには布団には入るものの、スマホで漫画を読んだりして遅いと3時近くになることもある。それでも毎朝8時には起きてしまう。5時間眠ればよいと思っているが、やはり、これでは短すぎるのか。

いずれにしても、仕事は日が昇っている間にするのがいちばんよい。夜の空いた時間に映画を見たり、本を読んだり、ときには呑みに行ったりすれば、もっと豊かな時間を過ごすことができるのではないだろうか。今年でフリーとなって四半世紀を迎える。悪しきルーティーンを断ち切るにはよい時期かもしれない。

2人の芸能人と人気店から学ぶこと。

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今日は、朝10時から取材・撮影。スパ銭で汗を流して、昼食を摂ってからテレビ愛知へ。午後からは『デラメチャ気になる!』のロケだったのだ。

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はるな愛さんと村上佳奈子さんは、朝から別の特番でロケをしていて、『デラメチャ』は2本目。にもかかわらず、パワー全開(笑)。その場の空気をしっかりと読んで適切なコメントをされるだけではなく、しっかりとその場を盛り上げて笑わせる。

村上佳奈子さんは、思ったことや気がついたことを一度頭の中で変換せず、自由に発言する。それがまた面白いのである。私もロケの最中で何度笑わせてもらったかわからないほどだ。

はるな愛さんは、お店の人をイジるのが上手い(笑)。今回訪れたのは、私が過去に取材でお世話になった店4軒。私が取材で引き出せなかったお店の人たちの魅力をイジりまくることで見事に引き出したのである。

料理を作る人をフューチャーしつつ、その店の魅力や料理の美味しさを伝えることを私は信条としているが、イジり倒すことも一つの方法論かもしれないと思った。まぁ、それは「はるな愛」というブランドを確立しているからこそできる荒ワザではあるが。

そんな2人のプロの仕事ぶりを目の当たりにして、私なんぞはまだまだだと実感した。やはり、youtuberデビューしなきゃならないか(笑)。

それとありがたかったのは、お店の方々の協力を惜しまない姿勢。もちろん、テレビで紹介されるとメリットも大きいからだろうが、その反面、O.A.後に非常識極まりない客が来たりという話もよく耳にする。にもかかわらず、皆、快く取材に応じてくださった。

中には担当Dが取材のアポを入れたとき、「ナガヤさんには足を向けて寝られませんから」とおっしゃった方もいたそうだ。私がフードライター、フードカメラマンとして仕事ができるのは、取材で出会った多くの飲食店の皆様が支えてくださっているからだと実感した。

はるな愛さん、村上佳奈子さん、お疲れ様でした!そして、取材にご協力いただいた皆様、ありがとうございました!O.A.は10月になるそうです。楽しみですね!

『デラメチャ』のロケは終始楽しく、笑っぱなしで終わった。担当Dに見送られてテレビ愛知を後にすると、急にお腹が減ってきた。ロケは食レポだったが、私はプレゼンする側なので、ほとんど食べていないのである。

何を食べようかと思い巡らせたとき、名古屋市北区の『光村』の「かき揚げ丼」が真っ先に浮かんだ。もう、それ以外考えられなくなった。進路を国道22号線から41号線へと変えて『光村』へと車を走らせた。

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ここでも店を切り盛りする水谷之俊さん・浩三さんが温かく迎えてくださった。注文したのは、もちろん「かき揚げ丼」。海老の甘さを極限まで引き出した絶妙な揚げ加減やコクのあるタレとかき揚げ、ご飯の絡み具合、ご飯の炊き加減も完璧。赤だしやぬか漬けも手を抜かない姿勢にもいつも頭が下がる。

小さなことの積み重ねと、弛まぬ味の追求。その両輪がバランスよく回っているからこそ、コロナ禍においても客足が途絶えないのだ。

今日は長丁場だった上に、普段使わない神経を使ったせいか、ヘトヘトだった。が、「かき揚げ丼」を食べながら、『光村』の人気の秘密を考えていたら元気になった(笑)。カメラマン、ライターといえども、人気店から学ぶことは本当に多い。だから、この仕事はやめられない。

まさかのyoutuberデビュー?

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税理士をしている高校時代の先輩から「HPを作るので写真を撮ってほしい」との嬉しすぎるオファーをいただいた。久しぶりに先輩の顔が見たくなり、事務所へ行ってきた。

撮影の打ち合わせもしたが、大半は世間話。こうなることはわかっていた(笑)。その中で、ネットで動画を配信することを勧められた。つまり、私にyuotuberになれと(笑)。

でも、今さらスマホカメラお撮影講座やキャッチコピー作成講座なんかはしたくはない。そんなの、同業者がいくらでもいぇっていることだろうし。

今年6月に関西大学総合情報学科でのリモート授業のように、私自身のことならいくらでも話せる。私自身はフツーで、平凡で、ツマラナイと思っている人生が、第三者からすれば面白いらしいから。

動画は、今年5月、新型コロナの緊急事態宣言中にメイク&フォトの相棒、山村えり子さんのメイク動画を撮影したので、機材も編集ソフトもある。

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これはもう、やるしかないか(笑)。自撮りであれば、編集も最低限で済むし。でも、私なんぞの話を聞きたい人がいるのかどうかである(笑)。読者の皆様、私なんぞの話、聞きたいですか?

そんなことを考えていたら、福田ちづるさんから電話があった。

「いろんな人がいろんな場所でボランティアや社会貢献をしているのに、私は何もできていない」と。そう思ったら、やればよいのだ。NHKの帯番組のMCを務めている彼女だったら、しかるべき団体や組織に相談したら引く手あまただと思う。

彼女の得意とするトークやレポートといった仕事の話ではなく、思いっきりプライベートに踏み込んだ話。それこそ、これまでどんな人生を歩んできたのかという話はとても興味深いと思う。コンテンツの塊のような人なのに、「演者」ゆえに気がついていないのである。

そこで思いついたのは、私がインタビュアーを務めて、彼女がそれに答えていくというもの。私としてもグルメ取材だけではないということがPRできるし、彼女もこれから講演会活動をする上でのコンテンツ作りにもなる。これは何とか実現させたい。

ネックとなるのは、お互いのスケジュールを合わせることだろうな。私はヒマだけど……。まずは、私自身が動画の機材に慣れることからかな。試しに自撮りで語ってみるか(笑)。

 

※写真は、関西大学総合情報学部でのリモート授業の画面をキャプチャーしたもの。私がyoutuberになったら、こんなイメージ。やっぱり、キツイわー(笑)。

職務放棄。

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基本的に、取材は楽しい。ずっと取材をしていたいがために、屋号を『取材屋』と命名したほどである。が、1年に1回あるかないかくらいで嫌な思いをすることがある。それを不意に思い出してしまった。

それはある喫茶チェーンを取材したときのこと。私は業種を問わず、大手チェーンは基本的に取材しない方針なのだが、雑誌の特集内容からやむを得ない状態でもあった。

広報の担当者に電話でアポを取ると、すんなりとOKが出た。大手になると、企画書を出せとかいろいろと面倒くさいことを要求されるのが常だけに、これには少し驚いた。その喫茶チェーンはほとんどの店がFC店。取材先は数少ない直営店を指定された。

このあたりのやりとりも非常にスムーズに進んだ。取材慣れしているのだろう思った。ところが、取材当日、担当者は現場には来なかった。仕方がないので、店にいる「社員」から話を聞くことにした。

取材が終わったら、用意していただいたメニューや店内、外観、社員さんの写真を撮影。そして、メニューの代金を支払って店を後にした。ここまでは、広報の担当者が取材に立ち会わなかったこと以外は順調に進んだ。

数日後、担当者から連絡があった。話を聞いてみると、「記事のゲラをチェックさせてほしい」とのこと。その雑誌は、取材先にゲラチェックをさせないことを方針としており、私はその要求を突っぱねた。撮影したメニューの代金を支払っているのも文句を言わせないためでもあった。

しかし、担当者は「見せろ」の一点張りで一歩も引かない。もう、この時点で金輪際、このチェーンは取材しないと心に誓った。編集長に相談すると、「仕方がないので見せてやって」との指示が出た。

不本意ではあったが、ゲラをメールで送った。すると、修正の指示だらけで戻ってきた。「だからチェックする必要があったんです」と、ドヤ顔で。メールだから見てないけど。きっと、最上級のドヤ顔をしていたに違いない。

修正箇所をチェックすると、とくに駐車場の台数などデータの部分が多かった。ちなみにそれらは、広報担当者に代わって取材に対応してくれた「社員」に聞いたものをそのまま書いただけである。

ってことは、こちらに落ち度はない。それを私は最上級のドヤ顔で指摘した(笑)。すると、「こちらで確認してみます」と返信があった。

翌日、自身のミスを認めたメールが届いた。しかし、そこに謝罪の言葉はなかった。それどころか、「今後はゲラのチェックが出る媒体の取材をお願いします」と書いてあった。取材に行く気持ちどころか、客として行くのも嫌になった。

そもそも、取材に立ち会うという職務を放棄すること自体が広報として失格ではないのか。地元のメディアは、そのチェーンから新メニューが発表されるたびに大騒ぎしているが、私はそれを冷めた目で見ている。

グルメ取材の場合、取材先とメディアはどちらが上とか下とかではない。基本的に美味しいと思ったから取材するわけで、お互いに気持ちよく仕事ができればそれでよいのだ。それをわかっていないお馬鹿さんを相手にしているヒマはない。