永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

ジャケ写カメラマン。

f:id:nagoya-meshi:20200910230746j:plain

CDのジャケット撮影、いわゆるジャケ写を手がけるカメラマンは、スゴイと勝手に思っている。私の専門ではないので、よく知らんけど。多くの人の目に触れるものだし、アーティストのイメージもある。

っていうか、おそらく、いや、絶対にアートディレクターがいて、その下でカメラマンは彼が描いたイメージに近づけつつ、オノレのセンスをプラスしていく。やはり、それなりの実力がないとできない仕事だと思う。

私がジャケット撮影をしたのは、たった一度だけ。その世界では有名かもしれないが、一般にはあまり知られていない女性演歌歌手の方。しかも、そのCDが発売されるのは年明けとかおっしゃっていたので、まだ完成したCDジャケットを見てもいない。

何度も書くが、ジャケ写は私の専門外なので、どうでもいいっちゃぁ、どうでもいい。おそらく、一生やることはないだろうし。

さて、昨日は午後から三河方面で撮影の仕事。ランチは久しく訪れていない『北京本店』へ行こうと決めていた。「北京飯」がムショーに食いたくなったのだ。

pekinhan.love

店へ着いたのは13時頃。並ぶことを覚悟していたが、第一次のピークタイムが過ぎていたのか、すんなりと入ることができた。しかも、案内されたのは大将の杉浦允俊さんが中華鍋を振っている、目の前のカウンター席。

「どうも♡」と挨拶すると、とても驚いてらっしゃった。

「いきなり、ですか(笑)。心の準備が……」と、杉浦さん(笑)。こらこら、ヒトを総会屋みたいに言うんじゃない(笑)。

注文したのは、名物の北京飯と餃子、スープのセット「安城セット」。うん、相変わらず旨い!豚モモ肉の唐揚げとトロトロの卵、タレ、ご飯が見事に一体化している。丼ものとしては完璧だ。そんなことを思いながら、北京飯をワシワシと食べていると、

「帰りの車の中ででも聴いてください」と、1枚のCDをプレゼントしてくださった。

それが↓これ。

f:id:nagoya-meshi:20200910230901j:image

名古屋出身のアーティスト、河原崎辰也さんが歌う、そのタイトルは「黄金色(きんいろ)の北京飯」!

www.youtube.com

いやいや、言いたかったのはそれじゃない。ジャケ写、ジャケ写!ジャケ写に注目!どこかで見覚えがあると思ったら、私が撮影した写真だった(笑)。

↓ジャケット裏面の写真も。

f:id:nagoya-meshi:20200910230918j:image

「ナガヤさんは、どんなお仕事を?」と、誰かから聞かれたら、これからは

「うん。グルメと人物が中心なんですけどね。ジャケ写も2回ほど撮ったことがあります」って答えよう(嘘)。

『メイク&フォト』の今後。

先週いっぱいで抱えている原稿をすべて書き終えたおかげで、今週は軽やかな気分で過ごしている。何がツライって、常に原稿の〆切を考えながら取材や撮影の仕事をすることである。

マルチタスクが苦手な私は、撮影が入っている日には撮影だけに集中したいので、原稿が書けないのだ。だから、綱渡りのようなスケジュールの中で、丸一日PCに向かって原稿を書くための時間を空けなければならない。

いや、自分がそう思っているだけかもしれないな。だって、ブログはどんなに忙しくても、どんなに遅くなっても更新しているのだから。まだまだ、文章を書くことに苦手意識を持っているのだ。それを克服しない限り、ライターとしての芽は出ない。「文章を書くのが好きだ」と胸を張って言えるまで精進しなければ。

さて、昨日は、終日『メイク&フォト』の打ち合わせや営業、下見などで市内を車で走りまわった。おかげで10月と11月、12月は3ヶ月連続で『メイク&フォト』イベントを開催できることになった。もう少し具体化したら、このブログでも告知させていただくので、しばしお待ちを。

これもひとえにメイク担当の山村えり子さんのメイクに対する、私のポートレート写真に対する考え方に共感してくださるパートナー企業様のおかげである。とりわけ、7月に開催させていただいた書店大手の『三洋堂書店』様にはいくら感謝しても足りないほどである。

ただ、心配なのは、新型コロナウイルス。『メイク&フォト』イベントは、大人数が集まらない、つまり密にはならない上に感染拡大防止にも努めている。そのため、感染リスクは少ない。しかし、イベントと聞いただけで拒否反応が出てしまう。それは仕方がないことだが……。

だから、どのイベントもそうだと思うが、名古屋市内でクラスターが出ると、すぐに影響が出てしまう。結果、中止や延期になる。もう、それだけは祈るしかない。

そこで私たちが考えているのは、屋外での開催。実は以前からずっと構想にはあったものの、メイクをする場所や全体的なオペレーションなどがなかなか決まらなかった。しかし、延期が相次いだことにより、屋外での開催が現実味を増してきたのである。

昨日は山村えり子さんと屋外イベントの会場候補となる場所をいくつかまわった。実際にそこで開催したときのシミュレーションを行い、そこで思ったことや感じたことを話し合った。

そこで新しいアイデアもどんどん浮かび、今後の、少なくとも今年中の『メイク&フォト』に希望を持つことができた。これがコンビで動くメリットである。こんな作業はとても一人ではできない。

私はフリーになって24年間、誰とも組まず、たった一人で仕事をしてきた。仮にカメラマンやライターと組んでいたら、ケンカしてコンビ別れするのが目に見えている。「メイク」という近くて遠い業種だからこそ、山村えり子さんとのコンビが成立しているのだと思っている。

えり子さん、昨日はお疲れ様でした。「『メイク&フォト』デ、世界ヲ明ルク」、を合言葉に、共にコロナ禍を乗りきって、『メイク&フォト』イベントを定期開催できるように頑張ろうねー!

暗黙のルール。

f:id:nagoya-meshi:20200909010130j:image

孔子サマは、

「五十にして天命を知る」

とおっしゃった。

 

知らねぇよ。

 

だいたい、

オレの周りの同世代は

疲れちゃってる。

 

とくに

サラリーマンは、

下から突かれ、

上から押さえつけられ、

身動きがとれねぇ。

 

それでも

家族のために

生活のために

働いている。

 

そりゃ病気にもなるわ。

 

昔、一緒にバカなことを

やっていた同世代の仲間たちが

心を病んでいる。

 

はたして

彼らは、

弱い人間なのか。

甘えているのか。

努力が足らないのか。

 

バカ言っちゃいけない。

 

少なくとも、

彼らは、

勝手気ままに生きている

私なんかよりも

数十倍強いし

数十倍自立しているし、

数十倍努力している。

 

でも、

辛いときに

「辛い」と言えない、

言ったら負けの

暗黙のルールが

彼らをより苦しめる。

 

ギブアップしたら一発退場。

それも暗黙のルール。

ゆえに、

ギブアップは

人生の敗北宣言となる。

 

それは

オレだって

誰だって

決して他人事ではない。

 

抱えきれない、

自分のキャパを超えた

ストレスを抱えたら

誰だって病んでしまう。

 

やれ、働き方改革だの

時短勤務だの

テレワークだのと、

いくらカタチを整えても、

心が整わないことには

それはポーズにすぎない。

 

「辛い」と

言ったら負けの

暗黙のルールを

撤廃しない限り、

病人はなくならない。

自ら死を選ぶ人も

増え続けるだろう。

 

ギブアップしてもいいのだ。

 

さらには、

ギブアップしても、

それがハンデになることなく

何度でも生き直せる世界。

 

そんな世界を

オレたち現役世代で作ろうぜ。

 

※写真は、名古屋・丸の内『濃厚中華そば 佐とう』の「チャーシュー中華そば」。心の病気に罹ったら、旨いものを食べても味がわからないらしい。そんなの、地獄だ。

メニュー撮影。

f:id:nagoya-meshi:20200908004416j:plain

夜7時半頃、ソファで横になったら、秒で寝てしまった。それも3時間半(笑)。慌ててブログを書いている。たしかに今日は少しハードだった。ここのところ、休まずに仕事をしていたので疲れが出ていたのだろう。

さて、今週はメニュー撮影が目白押し。オファーをくださるクライアント様は、すべて取材が縁で親交を深めてきた。と、言うと仰々しく聞こえるが、取材後にもときどきご飯を食べに行っていただけだ。

飲食店においてメニューの写真が必要になるのは、お店のHPを作るときや刷新したとき。あと、メニューブックを新しくしたり、チラシなどを作るときなど、さまざまなケースがある。そこで私のことを思い出してくださったのが何よりも嬉しい。

面白いというか、ありがたいのは、私の方から「仕事をください」とか「写真を撮らせてください」と、ただの一度も言ったことがないのに、オファーをくださることだ。

まだ形にはなっていない者も沢山ある。高校の写真部によく遊びに来ていた水泳部の先輩から撮影の仕事の相談を受けたり、うなぎ屋を営む高校の同級生からもメニュー撮影のオファーをいただいた。

昨日は、高校時代からお世話になっている先輩から、「ゴルフ場内のレストランのメニュー撮影を頼むとしたら、費用はどれくらいかかるのか」との問い合わせがあった。私のHPに明記してある通り、半日(3時間以内)なら¥40,000(税別)+交通費等の経費。1日(3時間以上)なら¥60,000円(税別)+交通費等の経費であることを伝えた。

www.nagaya-masaki.com

ゴルフ場と聞いて、私はてっきり愛知県内か、遠くても岐阜県や三重県と思っていた。聞いてみると、北海道と大分とのこと(笑)。 さすがに特別手当が欲しいところだが(笑)、経費さえ出していただければ日本全国、いや、世界中のどこにでもいく所存である。

それと、早くも忘新年会のコース料理やクリスマスケーキの撮影の話もちらほら出てきている。クリスマスケーキは従来通りだが、今年からコース料理の提供の仕方が大きく変わる。新型コロナの感染拡大防止のため、これまで人数分の料理を大皿に盛って出していたのを、1品ずつ提供するという。

忘新年会のシーズンに世の中がどのような状態になっているかもわからないのに、お店によっては器も新たに用意せねばならない。その上、写真も撮り直さねばならない。これはかなり負担が大きい。

飲食店の皆様、私が力になれることがあれば、遠慮なくご相談ください。私と飲食店は一蓮托生。このコロナ禍で頑張っている飲食店の皆様を応援します。

必要とされる存在。

f:id:nagoya-meshi:20200906213729j:plain

子供たちが幼かった頃、

私が両手を広げると、

遠くにいても

全速力で走ってきて、

私の胸に飛び込んできた。

 

私は子供たちを

思いきり抱きしめる。

 

子供たちも

小さな腕で広げて

私に抱きつく。

 

子供たちは私が

絶対に受け止めてくれる、

と確信しているからこそ、

飛び込んでくる。

 

自分がこの子らの

父親であることを

しっかりと自覚した。

 

と、同時に

子供たちにとって、

私は必要とされる存在であると

気がついた。

 

人の幸せというのは、

誰かに必要とされていることを

実感することだ。

 

私は誰からも必要とされていない。

 

あなたはそう言うかもしれない。

 

あなたが生まれたとき、

ご両親はどれだけ喜んだだろう。

 

親が喜ばなくとも、

祖父母や兄弟、親戚……

あなたの周りにいる誰かが

喜んだはずだ。

 

身内でなくとも、

友達、学校や職場の先輩、後輩……

これまで生きてきた中で

出会った人たち。

 

彼ら、彼女らは、

間違いなく、あなたを必要としていた。

 

それでも、

私は誰からも必要とされていない。

と、あなたは言うかもしれない。

 

ならば、

私が言おう。

声を大にして言おう。

 

このブログを読んでくださった

あなたは、

間違いなく、

私にとって必要な人です。

 

この世に

誰からも必要とされていない人なんて

存在しないのだ。

レジェンド。

f:id:nagoya-meshi:20200905212940j:plain

内藤秀詩さんとの出会いは、かれこれ10年以上前。錦3丁目で餃子専門店を営んでいたときに『おとなの週末』の取材でお世話になったのが縁だった。

今でこそ、餃子専門店は雨後の筍のごとく乱立しているが、当時はまだ少なかった。しかも内藤さんの店は、餃子の食べ放題をやっていたと思う。アレンジ系の餃子も沢山あった。食べにくる客もいたが、近隣の店へデリバリーもしていた。

店は雑居ビルの中にあった。路面店ではないので、そのハンデをカバーするためにいろいろ企画していたのだろう。とてもバイタリティのある方だと思った。

月日は流れ、刈谷市のうどん店『きさん』の店主、都築さんから地元刈谷市の商店街の会合に誘われて参加したときに、内藤さんと再会した。その頃はすでに錦の店を畳んで、名鉄知立駅前へ店を移転していた。

f:id:nagoya-meshi:20200905222635j:plain

その後、『知立らーめん』と店名を変えて、あっさりとした昔ながらの醤油ラーメンの店をはじめたことを知った。4年半前には現在地に移転したことも知っていた。

tabelog.com

昔ながらの中華そばが大好きな私は、いつか行こうと思っていた。が、三河方面には『きさん』をはじめ、『北京本店』や『半熟堂』、さらに帰り道となる名古屋市緑区には『花ごころ 緑苑』があったりして、なかなか行けずにいた。

今回、あるご縁をいただいて、ようやく訪ねることができた。話を聞いてみると、内藤さんは昭和58年に豊明市で『たけのこ飯店』を開業して以来、37年間もずっと厨房に立ち続けているのである。

『知立らーめん』と、店名こそラーメン店だが、出しているのは澄みきったスープでいただく町中華のラーメン。それに和風だしをくわえて、より美味しく仕上げている。これは町中華出身でなければ出せない味だと思った。

面白いのが味の変化。ひと口目はどこか物足りなさを感じるのだが、食べていくうちにだんだんと美味しくなってくるのである。食べ終わる直前が美味しさのピークを迎える。食べ終わる頃には大満足となる。

ここにしかない味を完成させるのも難しいが、巷に溢れかえっている味を極めるのは、他店と比較されるため、もっと難しい。70代となった今でも味を追求し続ける内藤さんはまさにレジェンドである。内藤さん、ありがとうございました。また寄らせていただきますね♪

悪しきルーティーン。

f:id:nagoya-meshi:20200904232906j:plain

一般的に朝9時から夕方6時が定時という会社が多いだろう。私が写真専門学校を出て、最初に務めた広告制作会社もそうだった。仕事を承けると、その時間内で終わらせようと思う。とはいえ、定時に帰宅することができる人はそんなに多くはない。それでも、20時とか21時、遅くても22時くらいか。まぁ、中には帰宅はいつも午前様という方もいらっしゃるかもしれないが。

フリーである私の場合、定時というものは存在しない。どうだ、スゴイだろ?という話ではない。まったく逆だ。「〆切に間に合えさえすればよい」と考えてしまうものだから、定時という概念がなく、夜中までダラダラと仕事をしてしまう。

原稿を書くのに、私は午前中がいちばん集中できる。朝は電話も滅多にかかってこないし、朝から仕事モードに入ると、それをずっと維持できるような気分になるのだ。わかるかなぁ。しかし、昼食を摂ると、その後は決まってペースダウンしてしまう。

PCの文字がだんだんと見えにくくなって、瞼が重たくなってくる。ソファに横になると、ものの数秒で熟睡。仮に2時間寝てしまったとしても(さすがにそこまで寝ることはないが)、「寝た分は夜に取り戻せばいいや」と考えてしまうのだ。結果、朝から晩までPCに向かっていることになる。それがイケナイ。

そのルーティーンを何とか変えたい。そもそも床に就く時間が遅すぎるのかもしれない。ブログを書き終わって、1時くらいには布団には入るものの、スマホで漫画を読んだりして遅いと3時近くになることもある。それでも毎朝8時には起きてしまう。5時間眠ればよいと思っているが、やはり、これでは短すぎるのか。

いずれにしても、仕事は日が昇っている間にするのがいちばんよい。夜の空いた時間に映画を見たり、本を読んだり、ときには呑みに行ったりすれば、もっと豊かな時間を過ごすことができるのではないだろうか。今年でフリーとなって四半世紀を迎える。悪しきルーティーンを断ち切るにはよい時期かもしれない。