永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

無言のバイト君。

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どうしても書きたいことができたため、予定していたNAGANO 2022 APR. VOL.2は、トップ画像の1枚だけ。残りは明日以降に公開する。

気になるチャーラーの店があり、昼食がてら行ってきた。同じ県内だが、車で片道45分ほどかかるので、そこそこの距離がある。

店に着いたのは13時半。ちょうど1回転したのか、店内はテーブル席に1組いただけ。私は4人の家族連れと同時に入店し、カウンター席へ案内された。一方、家族客はテーブル席へ座った。

お目当てのメニューを注文すると、そこからどんどん客が入ってきて、そんなに広くない店内はすぐに満席となった。アルバイトと思われる若い男の子と女の子が受けたオーダーを厨房の店主に伝えると、

「とりあえず、ラーメンから作るから!」と、忙しそうに手を動かしながら言った。しかし、この忙しさを楽しんでいるようにも思えて、ワクワクしながらメニューが出されるのを待った。

5分ほど経ったところで、注文したラーメンが運ばれた。すぐにスマホで写真を撮影するのだが、できるだけ早めに食べたい。だから、いつも撮影は手早く行う。だいたい、30秒から1分以内。

撮影が終わり、さあ食べよう!と思ったら、卓上に箸が見当たらない。隣の席にもテーブル席にもない。近くにいたバイト君に

「すみません。箸をください」と、伝えた。

すると、エプロンのポケットから個別包装された割り箸を取り出して、無言でテーブルに置いた。いやいや、「すみません」とか何か言うだろ、フツー。先に「すみません」と言った私の方が悪いみたいになってるじゃん。

新型コロナの感染予防で割り箸は個別包装になった。卓上に置かないのは、それをくすねる客もいるからだろう。箸を出すのは料理の提供時よりも、客の着席時の方が間違いないと思うのだが。いや、そんなことはどうでもよい。いずれにしてもこれはバイト君の不手際であるのは間違いない。

モヤモヤしながらラーメンをすすっていると、チャーハンが出された。これもすぐさま写真を撮りたい。スマホの画面をカメラに切り替えていたら、バイト君はレンゲをチャーハンの皿の上にのせた。また無言で。

レンゲはラーメンにも付いているから要らないのだが、店の決まりだとしたら仕方がない。でも、無言はないだろ。そこは「失礼します」とか言わなきゃ。

何も客である私をもてなせと言いたいわけではないし、客は神様であるとも思っていない。バイト君が店から任されているのは、配膳ではない。注文されたものを運ぶだけなら、それこそ配膳ロボットでもできる。バイト君の仕事は接客なのだ。

飲食のバイトはなかなか集まらないことも理解できるし、打たれ弱い若者に厳しいことを言うと辞めてしまうのもわかる。でも、バイトの仕事ぶりが店そのものの評判を落としてしまう。まさに負のスパイラル以外の何物でもない。

ちなみに、注文したチャーラーは十分記事にできるほどクオリティが高かった。でも、また行こうとは思わないし、自信を持って読者にお薦めすることができるかといえば、やっぱりできない。片道45分もかけて、飲食代も自腹。あちゃ~。