永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

『うな富士』はひつまぶしよりも丼。

昨日、7月23日(土)は、土用丑の日。きっと、うなぎを食べた方も多いだろう。ちなみにわが家の夕食は、金曜日に私が作ったカレーの残りだったが(笑)。6月に覆面取材と取材でそれこそ嫌というほどうなぎを食べたからね。

さて、土用丑の日にちなんでメディア、とくに地元のローカル番組はこぞってうなぎを特集していた。朝の某情報番組では、地元情報誌の編集長がオススメする店へ芸人が女子アナとともに訪れてレポート。

店のセレクトはタイムリーでとても良かった。紹介した店の中の一つに、最近名古屋駅前にオープンした『うな富士』があったが、ここはひつまぶしではなく、やはり丼だ。それも編集長はわかっていたと思う。

ひつまぶしを紹介したのは、この後に採り上げる『四代目 菊川』の、うなぎの蒲焼が丸ごと一尾切らずにのる「一本重」とカブるというオトナの事情からだろう。

↓『GOOD EAT CLUB』で『うな富士」の「肝いりうなぎ丼」を紹介させていただいた記事です。是非、ご覧ください。

goodeatclub.com

地元のローカル番組の視聴者は、放映エリアで暮らす人々、つまり、地元の人ということになる。地元の番組が地元の人に地元の名物を紹介するという企画が成立するのは、おそらく名古屋だけだと思う。

少なくとも、大阪ローカルの番組でたこ焼きやきつねうどんなど、ベタな大阪名物を紹介しているのを見たことがない。

あと、せっかく芸人をレポーターに使うのであれば、『うな富士』の焼き場へ入ってほしかった。あの灼熱地獄の中だからこそ、あの味と触感が生まれるということを、体を張って紹介してほしかった。料理の味を台無しにする一発ギャグをやるよりも、よほど視聴者に伝わると思うのだが。

あー、こんなことを書いているから「面倒くさいヤツ」というレッテルを貼られるんだろうなぁ(笑)。名古屋でメディアの仕事をしようと思ったら、名古屋における森羅万象すべてを全肯定できる「イイ人」でなければならないのだ。んなもん、なれるかーっ(笑)!