永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

寿がきやの味噌煮込みうどん。

今日の夕飯は、寿がきやの味噌煮込みうどん。袋入りの即席麺だが、たっぷりの野菜やきのこ、玉子を入れると立派な食事になる。こんな即席麺は他にないだろう。

調理法も他の即席麺とは少し異なる。まず、沸騰したお湯で2分、麺をほぐしてさらに2分、スープを加えて2分の計6分間茹でる。

それでも麺はのびず、しっかりとしたコシもある。そりゃ味噌煮込みうどんの専門店とはまったく比べものにはならないが、インスタントでここまで再現できているのはスゴイと思う。

さらに美味しくさせるのは、土鍋の存在だ。ちなみにわが家の土鍋は、『星が丘製麺所』で使っているものと同じ。クラウドファンディングの返礼品としていただいたのだ。

まぁ、それはよいとして、味噌射込みうどんはもともと土鍋ではなく、丼で出されていたのをご存知だろうか?

味噌煮込みうどんの発祥は、愛知県一宮市といわれ、今でも一宮市内の味噌煮込みうどん専門店『大田屋』では、丼で提供されている。

愛知県の麺類組合には、その昔、一宮で流行っている「味噌煮込みうどん」なるうどんとはどんなものかと視察へ行ったという記録が残っているらしい。

きっと、その後名古屋でも味噌煮込みうどんを出そうということになったのだろう。で、どういうわけか、器は丼ではなく、土鍋になった。

この発想がすばらしい。何よりも冷めにくいし、作る側にとってもつゆが煮立ったら麺と具を入れるだけでよいので土鍋のほうが圧倒的にラクなのである。

味噌煮込みうどんの発祥は一宮だが、それを完成形にさせたのは名古屋で間違いないだろう。いやー、先人の知恵には脱帽だ。

駅や高速のSAには数多くの味噌煮込みうどんがお土産として売られているが、名古屋近郊のスーパーで寿がきやの「味噌煮込みうどん」を買った方がよほど旨いし、安い。100均で土鍋も買ってセットにしておみやげに持っていけば、きっと喜んでもらえるだろう。