永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

#ライターさんと繋がりたい

X(旧twitter)やインスタなどSNSでよく見かける「#ライター(カメラマン)さんと繋がりたい」。

編集者や企業の広報担当者などライター(カメラマン)を必要としている人であれば納得できるが、ライターがライターと、カメラマンがカメラマンと繋がりたいというのは、正直、意味がわからないし、とても違和感を覚える。

そりゃ私にも数は少ないけれど同業者の友人もいる。そのほとんどがリアルな友人関係である。仕事の情報交換もするが、会って話すときはそれよりもむしろ別の話題の方が多い。いや、だって、同業者以前にそいつは友人だから。

もちろん、私のSNSで「いいね!」をしたり、されたりする「相互フォロワー」の中には同業者の方もいるが、プロフィールや投稿に「#ライター(カメラマン)さんと繋がりたい」なんて載せてはいない。たぶん。

偏見かもしれないが、「#繋がりたい」は、プロフィールに月収や売り上げなどを公開している人たちに多いと思う。私とは価値観が違うので、いくらフォローされてもフォローバックはしない。まぁ、早い話が繋がりたくないのだ。

そもそも、同業者と繋がったからといって、いったい何のメリットがあるのだろう。情報交換?情報なんてものは自ら動いて入手するものである。同業者から与えられる情報が必ずしも正確であるとは限らない。ウワサ話の類と思ったほうがよい。

それとも、お互いに高め合って切磋琢磨する関係を築きたいのだろうか。夢を壊すようで申し訳ないが、SNSでは無理だ。せいぜいキズを舐め合うようなことくらいしかできないだろう。皆、イイ人でありたいと思うし、そう思われたいからね。

同業者と繋がることで、かえって視野を狭くするよりも、仕事とはまったく無関係の人と繋がった方がよっぽど自分のためになる。取材のネタになるかもしれないし、間違いなく視野は広がる。私が保証する。

ライターもカメラマンの仕事はチームでするものではなく、ワンオペが基本。ゆえに、孤独感や不安を感じるのはわからなくもない。しかし、それらに押し潰されそうなくらい苦しいのであれば、仕事を変えた方がよい。ハッキリ言ってフリーランスに向いていないということだ。

私が繋がりたいと思っているのは、やはり編集者。繋がる数が多ければ多いほどチャンスが生まれるから。この際、「#編集者と繋がりたい」って載せようかな。