永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

加藤直人さん。

写真は、三重県伊勢市で活動するカメラマン、加藤直人さん。もともと東海地方の同業者の集まりで面識はあったものの、よく話すようになったのは、『おとなの週末』で伊勢うどんの特集を組んだときに地元で評判の店をアテンドしていただいてから。

加藤さんは伊勢神宮の撮影をライフワークにしていて、地元では知られた存在。とはいっても、市役所の観光課や観光協会、そして伊勢神宮から依頼されて撮影する、いわゆる公式カメラマンではない。

雑誌やwebなどメディアに撮りためた伊勢神宮の写真や伊勢神宮へ参拝に訪れた皇室の方々の写真を提供して生計を立てているのだ。もちろん、それだけではなく、鈴鹿の8耐やF1など三重県在住というメリットを生かした写真や三重県で起こった事件や事故なども撮影しているが。

加藤さんの作品を見せてもらったことがある。間違いなく公式カメラマンになれるだけの技術は持っているのは間違いない。公式カメラマンになれば経済的には安定するかもしれないが、加藤さんにその気はない。

「オフィシャルカメラマンは、市役所や伊勢神宮が指定した絵しか撮れないんですよ。自分が撮りたいと思ったものを撮りたいじゃないですか」と、加藤さん。

その気持ち、すんげぇわかる。やはり、加藤さんは根っからのフリーランスなのだ。今はどの週刊誌もカメラマンを東京から伊勢へ出張させるだけの余裕はなく、おそらく皇室の方々の写真は通信社から買っているのだろう。

コスパがよいかもしれないが、他のメディアとカブるおそれもある。そこで加藤さんの出番となる。加藤さんが女性週刊誌の皇室企画には欠かせない存在になる日が来ると私は信じている。