永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

孫悟空もびっくりのチャーラー。

浜松出張の2日目は、昼食を摂らずに午前中からぶっ通しで取材・撮影だったため、さすがに腹が減った。

記者のOさんをJR浜松駅まで送り届けたのが15時半頃。遅めの昼食を食べようとスマホで店を探した。ところが、どの店もアイドルタイムに入っていて、やっていない。

通し営業の浜松餃子の専門店が見つかったので、そこへ向かうと
「15時〜17時はテイクアウトのみの営業になります」との貼り紙が。いや、たしかに通し営業であるのは間違いないのだろうけど、イートイン目当ての客も来るだろうに。

実際、駐車場で他の店を探しているときに、店を訪れて貼り紙を見て帰っていった客もいた。腹が減っているときにこれは辛い。

すでに時間は16時をまわっていた。それならばと、17時開店の店に焦点を絞って調べてヒットしたのは、ブックマークしておいた町中華。地元では大人気のようで、混雑必至。そこで開店5分前に到着して一番乗りを狙うことに。

近くのショッピングセンターで時間を潰して店に到着したのが16時50分。すると、次から次へと車がやってきて開店を待っていた。凄まじい人気ぶりに胸が高鳴った。

17字になり、店内へ入るとカウンターへ案内された。厨房とは目と鼻の先で、エアコンがまったくきかないものの、調理風景を間近で見られる特等席だ。

「醤油ラーメン」(850円)と「チャーハン小」(750円)に奮発して「餃子小(8個)」(500円)も付けた。しめて2100円。正直、高いと思ったが、昼夜兼用だと思えばこんなものだろう。せっかく浜松へきたのだから、浜松餃子も食べたいし。

厨房では店主がチャーハンを作り始めた。熱した中華鍋に卵を割り入れた。あれ?溶き卵じゃないんだ……。オタマで卵をかき混ぜて火が通ったところで取り出して、今度は中華鍋に玉ネギとニンジン、チャーシューを投入。

油は卵に吸い取られているので、油も追加して炒めている。で、火が通ったのを見計らって、ここでやっとご飯と卵を投入。で、さらに油も追加……。味付けは塩とうま味調味料のみ。この時点で味が想像できた。

まず、目の前に運ばれたのはラーメンだった。まぁ、これが美味しければチャーハンがアレでも味の相乗効果で何とかなる。そう思ったが、スープのダシがまったくきいていない。ダメじゃん……。

ガッカリしていると、チャーハン小が運ばれた。量は茶碗1杯分くらい。これで750円……。ちなみに並は900円。案の定、玉ネギやニンジン、チャーシューとご飯を別々に炒めているので、一体感は感じられず。やたらと追加していた油のしつこさだけが印象に残るチャーハンだった。

某グルメサイトでは、この店のチャーハンが高評価だったが、私はこの味も量も価格もまったく評価することができない。

唯一マトモだったのは餃子。美味しいとかではなくフツー。美味しさといえば、記者のOさんと一緒に行った『石松餃子』の方が数倍も美味しかった。

あらためて、グルメサイトやGoogleの評価はアテにならないということを痛感した。食べ終えて帰る頃には店内は満席。なぜこの店がこんなにも人気なのだろう。逆に興味がわいたが、もう来ることはないだろう。