永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

福田村事件。

映画『福田村事件』を見た。

※以下、ネタバレ注意!

関東大震災の際、「朝鮮人が井戸に毒を入れている」というデマが広がり、恐怖に陥った村人たちは香川から福田村に来た薬の行商人に朝鮮人とレッテルを貼り、女性や子供まで惨殺してしまう、というストーリー。

暴徒化した村人たちは行商人たちや彼らのことを知っている一部の村人が何を言っても聞く耳を持たない。そのシーンは思わずスクリーンから目を逸らしたくなった。

悲劇としか言いようがないのは、新聞がデマ拡散の片棒を担いでしまったこと。情報過多の現在でもネットの怪しげなYouTube動画の陰謀論を信じている人もいるくらいだから、関東大震災が起こった大正12年であれば尚更のこと。

ウクライナとロシアに続いて、イスラエルとパレスチナも戦争状態にあるという。X(旧twitter)では「第三次世界大戦」というフレーズがトレンド入りしていた。タイムラインにはいろんな写真や動画が流れてくる。

それは正しいのか、間違っているのか。その判断は他人がするものではない。メディアがするものでもない。自分だ。自分自身で判断するのだ。『福田村事件』を見てそう思った。