永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

おいしいラーメンと丼。

今日は愛知県知多市で取材・撮影。午後からのスタートなので、その前に腹ごしらえをすることに。いつもであれば、せっかく知多まで来たのだから、チャーラー!となるのだが、チャーラー祭り開催中ゆえに自粛中。

ってことで、選んだのは『百年の時を越えて』というラーメン店(笑)。
「チャーラーは自粛中なのにラーメンはイイんかい!?」というツッコミはごもっとも(笑)。だって、食べたかったんだもん。

これが店の外観。「昔ながらの中華そば」と聞けば行きたくなるでしょ。しかも、「飛騨高山たまり醤油使用」ですよ。知多半島も醤油や味噌の醸造が盛んなんだけどなー。あえて飛騨高山産を使うという。

「昔ながらの中華そば」の看板の下のスペースに並ぶホーロー看板が目に留まった。それは「大矢かまぼこ」。名古屋市熱田区で江戸時代から続く老舗中の老舗であり、ふちの部分が朱色の「名古屋かまぼこ」が名物である。

朱色のかまぼこは、たまり醤油を使ったきしめんや八丁味噌を使った味噌煮込みうどんにいれると映えるため、茶色が基本の名古屋名物には欠かせない名脇役なのだ。

よく見ると、名古屋の麺類食堂御用達の「丸鉦のだし」の看板もあるではないか。と、いうことは、ラーメンにも使っているということか。これは期待が持てる。

で、注文したラーメンは、「中華そば」の大盛り(半玉)。見ての通り、たまり醤油を使っているため、スープの色は真っ黒で、まさに「知多ブラック」。

しかし、濃いのは見た目だけで、飲んでみると濃さよりもスープそのもののコクを感じる。高山ラーメンに似ているけど、さらにブラッシュアップさせた感じ。

麺はやや縮れのある中太麺。これも高山ラーメンを思わせる。具材はとろけるような触感のチャーシュー2枚と太くてシャキシャキの触感が心地よいメンマ、ネギ、海苔、そして朱色が映える名古屋かまぼこ。「知多」の焼印も施されている。

いやー、本当に旨い。大盛りにして正解だった。スープを飲み干したくなったが、血圧を気にするお年頃ゆえに遠慮させていただいた。

もう一つ、注文したのが平日ランチ限定の「100円丼」。その名の通り、値段は100円。しかし、御飯の上にはフレーク状になっている薄切りロースのチャーシューとブロック状にカットしたバラ肉チャーシューがてんこ盛りになっている。

ご飯もとても美味しかった。どんな銘柄の米を使っているのかは知る由もないが、炊きたてで粒が立っていたので炊き方もすばらしいのだろう。ご飯にウルサイ私が言うのだから間違いない。これが100円とは驚き以外の何ものでもない。他店なら350円〜400円はとるだろう。

大満足だったのは言うまでもないが、この店の「食べログ」の評価は3.09。おいおい、いくら何でも低すぎやしないか。ここはもっと評価されてもよいはずだ。いや、グルメサイトでの評価なんてどうでもよい。この店をきちんと評価している人がいるから店が存続しているのである。

私もカメラマンとして、ライターとして、そんな存在になりたい。