永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

企画。

編集部への売り込みは、タイミングさえ合えば誰でも会ってもらえる。私の場合、地方在住ということもあって、28年のフリーランス生活で門前払いをされたのは1回こっきり。編集者は人と会うのも重要な仕事である。それを自ら拒否するような者とは仕事をしない方が身のためというもの。逆にこちらから願い下げである。

肝心なのは、会ってもらってから。待っているだけでは絶対に仕事は来ない。来るわけがない。編集者も1度会っただけの人間に仕事を振るようなリスキーなことはしない。編集者と売り込みに来たライターを結びつけるのが、企画なのだ。

今、私が仕事をさせていただいているメディアの大半は、企画を提案することからはじまっている。企画を通して、何度か仕事をするうちに編集者との間に信頼関係が生まれる。そこで初めて編集者から仕事を依頼されるのである。

まさに企画は私にとって生命線。寝ても覚めても企画のことばかり考えている。街を歩いているときも、人と会っているときも常にアンテナを張っておく。その場で思い浮かばなくても、頭の中を整理しているうちに企画がまとまることもある。

また、取材中にも企画を思いつく。今日がまさにそうだった。紙媒体の取材で初めて訪れた店で面白い話を聞き、別媒体でじっくりと掘り下げて記事にした方が反響が大きいと考えたのだ。

「その話、◯◯◯(媒体名)でまた取材させてもらえませんか?」と、店のご主人に投げてみると、今の仕事を始めてからずっとその媒体に出たいと思っていたそうで、大変喜んでくださった。

あとは私の企画書の書きっぷりにかかっている。企画書に決まった書式はない。そういったスタイルよりも、いかに編集者に興味を持ってもらえるかが肝心なのである。私の場合、企画の見出しと主な内容を200w程度にまとめるだけ。ってことで、今から企画書を書く。