永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

オリンピックと戦争。

パリオリンピックが終わりましたね。メダルを獲った選手の皆様も残念ながら獲れなかった選手の皆様もお疲れ様でした。またそれぞれの目標へに向かって新たなスタートをきるのでしょうが、日本国民の1人として応援しています。

さて、オリンピックの中継やニュースを見ていて思ったのは、オリンピックには、ほぼあらゆるコンテンツが含まれているということ。

わかりやすいのは、栄光と挫折。それから、愛。それには親子愛や兄弟愛も含まれるだろう。そして、友情、夢、希望……。人々の心が動かされるものばかりだ。オリンピックには感動があるから、映画やドラマ、小説のモチーフになりやすい。

同じように、あらゆるコンテンツが含まれているのが、戦争だ。戦争には愛や友情、死が詰まっているからこそ、映画やドラマになる。現実の戦争は悲惨以外の何ものでもない。ウクライナ戦争やパレスチナでの紛争を見れば明らかだろう。

ナチス最高幹部だったヘルマン・ゲーリングは「国民に対し、我々は攻撃されかけているのだと危機感をあおり、平和主義者には愛国心が欠けていると非難すればいい」と言った。そして、ナチスは国威発揚の場としてオリンピックを利用しまくった。

自国の選手がメダルを獲ったときに喜ぶのは自然な感情だとは思うが、敗れたときに相手選手やその国をディスるのは少し違うと思うし、同じ日本人として恥ずかしい。SNSでそのような投稿を見て、吐き気をもよおしてしまった。

80年近く前、日本人は世界を相手に勇敢に戦った。そして、多くの若者が死んだ。親兄弟や子ども、愛する人を、ひいてはこの国を、この国の国柄を護るために。

それから約80年が経ち、彼らが今のこの国を見たら、他国を口汚く罵る同胞を見たら何を思うだろう。

明日、この国は79年目の終戦の日を迎える。