永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

ライター養成実践型プログラム。

先日、2年前に名古屋エリアの取材と撮影を担当させていただいたグルメ系の単行本をまた新たに出版することになり、声をかけていただいた。

で、編集担当から送られてきたリストを見ると、大半は電話取材で写真も取材先から借りるというものだった。まぁ、限られた予算の中で制作しなければならないので、仕方がないといえば仕方がない。

そこで、電話取材はブレーンのH子に任せようと連絡してみると快諾。で、H子から電話取材でまとめたデータをもらって、最終的に私が原稿を書くことになった。

とはいえ、H子は本格的なグルメ取材は未経験。そこで私が質問リストを作成することになった。取材は質問リストを見ながら進めることができるだろうが、肝心なのは、その前に取材のアポを取らねばならない。

H子は今どきの若者なので、電話は苦手かもしれないと心配になり、アポ取りの方法も質問リストに加えた。しかし、
「本業は営業なんで電話はまったく平気です」と、自身のスケジュールと照らし合わせながら、実にサクサクとアポ取りをこなしている。いやー、実に頼もしい。

フリーランスで大切なのは、自己管理である。夏休みの宿題のようにギリギリで提出していては不測の事態が起こったり、クオリティが落ちたりする。〆切りまでのスケジュールを即座に立てて、今何を為すべきかを考えて実行する能力がH子にあることがわかった。

H子よ、やはりキミは会社勤めには向いていない(笑)。一刻も早くフリーランスになることをオススメしたい。

Xのタイムラインには、ライター養成のためのオンラインセミナーや交流会?の情報がガンガン流れてくる。先輩ライターから話を聞いたり、同業者と飲み食いしたりするだけでライターになれるのなら、世の中はライターだらけになるだろうが、そうではないところを見ると、参加したすべての人に刺さるものではないのだろう。

オンラインセミナーや交流会に参加すれば、ライターの仲間入りをしたような気分になれる。それ以上でもそれ以下でもないと思う。

また、ライターになって4年や5年でライター養成の講師を務めている人もXにはかなりの割合で存在する。プロフィールを見ても、これといった実績を載せていないのが特徴である。ライターというよりは講師業の方がしっくりとくるのではないだろうか。

本物の?ライターだったとして、キャリアが4年、5年だったら、まだ他にやることがあるような気がするのは私だけではあるまい。私が編集者やクライアントだったら、そんなのは真っ平御免なんだけどなぁ。

私は、オンラインセミナーも交流会もやっていないし、今後もやる予定はない。やることはただ一つ。実際に仕事をしてもらうことでスキルを身につけてもらうのだ。もちろん、働いてもらっただけの報酬は支払う。こっちの方がはるかにライターになる近道だと思わないか。いわば、座学とは対極に位置する、ライター養成実践型プログラムだ。

弊社のブレーンとして動いてくれる若い世代のライターは常時募集しています。いつでも連絡をください。