永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

ひとり飯のススメ。19

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昨日は朝イチで名古屋駅近くで撮影した後、港区でも撮影。13時すぎに終わり、前から行きたかった『チャーハンじじい』なる店でひとり飯をすることに。

『チャーハンじじい』の本店は静岡・浜松にあり、人気のようだったのでいつかは行こうと思っていたのだ。店名に「チャーハン」とあるのだから、どうしても期待してしまう。

ところが、行ってみると、チャーハン専門店というよりも中華料理店。それも大陸系の。そのわりに値段はやや高め。セットメニューはあるものの、ほとんどが1000円超えなのである。シンプルなチャーラーはなく、注文したのは「チャーハン+唐揚げ(3個)定食」(1375円)。

オープンキッチンになっていて、揚げたり炒めたりと調理する音が聞こえてくる。中華鍋を振る音がとてもリズミカルで心地よかったので、期待に胸が高鳴った。

10分くらいで目の前に運ばれたのが、トップの写真。チャーハンと唐揚げのほか、スープとサラダ、漬物、デザートも付く。

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まずは、チャーハン。こんなにも色が薄いチャーハンは珍しい。それと、見るからにパラパラ系である。レンゲですくってひと口……。あれ?味が薄い?では、もうひと口。うん、やっぱり薄い。さらにもうひと口。あれ、食べれば食べるほど美味しく感じる!

そこで思い出したのは、その昔よく通ったラーメン屋。その店はパンチのある味ではなく、じんわりと旨みが広がっていく素朴な味わいのラーメンがウリだった。とくに塩ラーメンが美味しかったのだが、初めて食べたときはやはり物足りないと思った。

その店の大将が感想を求めてきたので、「薄いと思います」と正直に言うと、

「最初からガツンとインパクトのある味だと途中で飽きてしまうんだよ。食べ終わる頃に『美味しい!』と感じる味をめざしてるんだ」と、大将。

そんなものかと半信半疑で食べていると、だんだん美味しくなっていった。このチャーハンも同じパターンである。お寿司のように口の中でパラッとほぐれてお米の一粒一粒に染み込んだ旨みがふわっと広がるのだ。パラパラ系のチャーハンの中でもこれはかなり上位ランキングに入ると思う。

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これが唐揚げ。子供のゲンコツくらいの大きさのものが3個。味はいたってフツー。この年になると、もも肉の唐揚げはキツイ。あっさりとしたむね肉を好むようになった。3個はさすがに多くて、1個残してしまった。

今度来るときはセットではなく、単品でチャーハンを注文して、その美味しさを思いきり堪能しようと思う。ご馳走様でした♪