永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

レンズを買った。

レンズを買った。

1960年に発売された MINOLTA W.ROKKOR-QE 35mm F4 というレンズ。ヤフオクで即決5000円。カビや曇りもなくキレイだったので、ついポチってしまった。

私がα7sやα7を遊び用のカメラとして使っているのは、クラシックレンズを着けるとカッコイイから。

カメラがカッコイイと外へ持ち出したくなるし、シャッターを切ってみたくなる。カメラのデザインは重要なのだ。

仕事に使っているα7RIVやα9II、α7IIIも決してデザインは悪くはない。むしろ、道具としてのカメラとしては本当によく考えられていると思っている。

とくにカメラを握る右手周りのボタンの配置やその大きさは、モデルチェンジするたびによくなっている。これはユーザーの意見を反映していると思う。

一方、α7は2013年、α7sは2014年の発売。8〜9年前のモデルであり、αシリーズの初代ゆえに操作感は今ひとつ。それこそシャッターの感触は、今まで使ったカメラの中では最悪。

おまけにバッテリーの減りがムチャクチャ早い。常に予備バッテリーを持っておかないと安心して撮影もできない。

でも、逆にその不便さがよかったりする。扱いにくいカメラを自分の眼として使いこなすのが楽しいのだ。

「眼」でもっとも大切なのは、レンズ。今回購入した MINOLTA W.ROKKOR-QE 35mm F4 は、発売が62年前ということもあって、とてもチープに見える。

MINOLTAのレンズは、ROKKOR(ロッコール)の前にMCとかMDという名を冠しているが、このレンズにはない。つまり、MCやMDレンズよりも前のモデルなのである。

さらに驚いたのはレンズのコーティング。現代のレンズは、逆光で撮影してもフレアやゴーストが出ないようにレンズにコーティングを施してある。

レンズを光に反射させると、表面が緑やピンク色になる。それこそ、今ではメガネのレンズもコーティングされている。

ところが、このレンズ、コーティングをしてあるのかどうかわからない。と、いうことは、逆光ではフレアやゴーストが出まくることになる。

しかも、開放F値が4。よほど明るくなければ室内での撮影は難しいし、ボケも弱い。広角レンズのくせに最短撮影距離は40cm。と、ダメなところを挙げればキリがない。

でも、このデザインに惚れてしまったのだ。α7sにこのレンズだけ着けて街をブラブラ歩きたい。

幸い、今月末から来月にかけては出張がちょこちょこと入っているので、このレンズを試してみようと思う。

とりあえず、庭のクローバーを撮ってみた。写真はjpg撮って出しの無加工。クラシックレンズらしい、眠たい写り。注目すべきは写真周辺の光量落ち。っていうか、真っ暗(笑)。これはこれで味がある。

続いて、庭にある鉢植えの花も撮った。撮影したのが夕方4時をまわっていたこともあり、色かぶりしているが、この色の出方が何ともいえない。

面白いオモチャを手に入れた気分。あー、早くいろんなものを撮ってみたい!