永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

PR下手。

ちょっと前の話になるけどね。毎年8月に名古屋で世界コスプレサミットなるイベントが開催されて、全国……いや、全世界からコスプレイヤーが名古屋へ訪れる。経済効果もあるだろうから、主催者である世界コスプレサミット実行委員会には名古屋市や愛知県も名を連ねている。

で、毎年恒例となっているのが河村たかし名古屋市長と大村秀章愛知県知事のコスプレ。今年は河村市長がドラゴンボールのベジータで、大村知事がDr.スランプのアラレちゃんだった。今年3月に地元ゆかりの漫画家、鳥山明氏が亡くなったこともあって鳥山作品のキャラクターに扮したのだろう。

しかし、河村市長と大村知事のコスプレは、はたしてウケているのだろうか。私はコスプレに興味がないからなのか、「またやってる……」くらいしか思わないから、どうしても乾いた笑いになってしまう。

河村市長と大村知事がコスプレ姿で登場し、地元メディアの記者たちが大爆笑という絵はどこかで見たことがあると思った。

比較するのは大変失礼にあたることは重々承知しているが、昔『オレたちひょうきん族』で西川のりお師匠が扮する“リアルオバQ”を初めて見たときのような感覚。現場のスタッフや芸人仲間は大爆笑しているけど、テレビを見ている視聴者はよくわからない、みたいな。

市長や知事が自ら体を張ってPRすることに意義があるのはわかるし、毎年メディアが取材に来るから本人たちも乗り気でやっているのも伝わってくる。でも、それが世界コスプレサミットのPRにつながっているのかが私にはわからない。

内輪で盛り上がることができれば、PRは成功!みたいな風潮が名古屋にはある。私がPR担当だったら、東京キー局の朝の情報番組の中継カメラにコスプレ姿をした市長と知事をゲリラ出演させるけどなー。