永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

山谷えり子議員。

安倍元首相が亡くなって忖度する必要がなくなったのか、自民党議員と統一教会がズブズブの関係だったことが連日メディアで報じられている。

ポスター貼りや電話での呼びかけなど選挙活動を手伝ってもらったり、関連組織のイベントに参加したりした議員に、今後も統一教会との関係を続けていくのかと尋ねると不思議なことに皆、言葉を濁す。

いやいや、「今後一切関わりません」が正しい答えだろ。中には

「党と相談して決める」と言うバカも。党と相談って、議員個人ではなく組織的に繋がりがあるということを認めてしまっている。

私は宗教団体が政治活動をすることを快く思っていないが、実際には創価学会や幸福の科学、神社本庁などはガンガンに行っている。しかし、統一教会となると話は別だ。

統一教会に家族が入信して全財産を巻き上げられ、一家離散や自殺と、幸せになるはずの信仰が逆に不幸を招いたという悲劇は枚挙にいとまがない。安倍元首相を銃撃した犯人もその一人である。

だからといって人を殺してもよいとは思っていない。しかし、安倍元首相が統一教会とまったくの無関係だったら今も生きていたに違いない。

自民党と統一教会の、一連の報道を見て不思議に思うことがある。それは、安倍元首相と統一教会の関係を否定する意見があまりにも少ないこと。とくに安倍元首相にシンパシーを感じていた人たちは全力で否定すべきだろう。それとも、安倍元首相と統一教会との関係は公然の秘密だったのだろうか。

さて、今日、こんなニュースが飛び込んできた。

mainichi.jp

民主党政権がはじまった2009年頃、私は熱烈な自民党支持者だった。私の中では黒歴史として位置づけているが、このままでは日本の伝統や歴史が壊されてしまうという危機感を抱いていた。

ネットで日本会議やその関連組織の講演会などのイベントを見つけては積極的に参加していた。山谷えり子議員の存在はどこで知ったのか忘れてしまった。おそらく、テレビか講演会で話しているのを見たのがきっかけだったと思う。

ある日、ネットで山谷えり子議員のビデオ演説会が地元で開催されることを知った。平日の夜だったが、スケジュールをやりくりして参加した。

会場は隣町の公共施設内の会議室。何百人とはいかなくても数十人は来ていると思いきや、会場に入ると私を含めて6、7人しかいなかった。しかも、40歳そこそこの私が最年少っぽい。

ビデオによる山谷えり子議員の演説とメッセージが放映されたが、内容はよく覚えていない。覚えているのは、放映後に行われた座談会。人数が少なかったので急遽執り行われたような感じだった。

最年少の私の存在は目立ち、いろいろ質問された。国を憂う気持ちを包み隠さず話すと拍手が沸き起こった。正直、悪い気はしなかった。逆に私も疑問が沸いた。私以外の人は、なぜここに来ているのか、と。

会が終わって、解散した直後にイベントを仕切っていた60代くらいの女性2人組に思い切って声をかけてみた。

「私は“キリスト教”を信仰していますが、身内が靖國神社に祀られていて……。身内の名誉を回復したいと思って」と語った。

当時は「ふーん」という程度にしか思わなかったが、その“キリスト教”こそが実は統一教会だったのかもしれない。今日見たニュースで山谷えり子議員の名前が出てきて、ふと、そう思った。