永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

ニコンのカメラでソニー用のストロボを光らせたい。

今日は一部の人しかわからないネタを。

私は仕事でGodox(ゴドックス)という中国製のストロボを使っている。モノブロックとクリップオンをそれぞれ3灯、計6灯。メインの照明機材といっても過言ではない。

Godoxのストロボが便利なのは、カメラに装着した送信機からリモートで光量を調節して発光させることができる点だ。しかも、クリップオンストロボの場合、送信機さえあればストロボ本体がソニー用でもキヤノン用でも発光する。

写真右がソニー用の送信機。左がカメラのメーカーを問わずに使用できるように改造した送信機

ただ、送信機はソニーのカメラにはソニー用の送信機といった具合にカメラのメーカーと合わさねばならない。ニコンのカメラにソニー用の送信機を装着しても、光量調節はおろか、発光させることもできない。

送信機はホットシューと呼ばれる部分に装着するのだが、その端子の形状がメーカーごとに異なり、同じストロボを使いたければカメラのメーカーごとに送信機を揃えるしかない。しかし、いちばん新しいタイプの送信機となると、1台15000円近くもする。

ホットシュー部分の端子の形状に注目

何とか出費を抑えようと思い、考えたのが↑上の送信機の写真。右側がソニー用の送信機だが、ホットシューの上の方、バーコードのような形になっている端子からカメラ側からストロボや送信機に信号を送られる。一方、真ん中にある丸い端子がストロボを発光させるためのものである。

つまり、ストロボを発光させるためだけであれば、真ん中にある端子だけでよいのだ。だから、左側の写真のように、真ん中部分しかない汎用のホットシューにソニー用の送信機を装着して、シンクロコードで接続した。これならニコンはもちろん、ほとんどのカメラで使用することができる。

写真右がソニー用のストロボ。左は同型ストロボのニコン用のホットシュー部分

厄介なのは、カメラに直接ストロボを装着する場合。送信機と同様に、ホットシューの端子の形状がメーカーごとに異なるので使用することができない。カメラとストロボの間に汎用のホットシューを挟めば光らせることはできるかもしれない(ソニーの場合、端子がホットシューの中心とズレているため、光らなかった)。

が、ストロボの光量調節はマニュアルになる。それでも問題はないが、逆光での撮影や室内のバウンス撮影などオートを使いたいシーンもある。何とか、ソニー用のストロボをニコンで使うことはできないかと考えていた。

中国の通販サイト、Aliexpressを見ていると、ストロボのホットシュー部分だけが売られていた。ストロボをぶつけたり、落下させたりした際に壊れたホットシュー部分の補修パーツだが、ニコン用のホットシューをソニー用のストロボに移植できないかと考えた。

メーカー純正のストロボの場合、独自のシステムを採用しているのは間違いない。Godoxの場合、それをコピーしているのではなく、Godox独自のシステムを採用していたとしたら、ホットシューを替えればそのままつかうことができるかもしれないと期待したのである。

注文して5日が経ち、ホットシューが届いた。ストロボのビスを外して、ソニー用のホットシューも外した。ソニーのホットシューを見た瞬間、このプロジェクトが失敗だったことを覚った。ホットシューとストロボを繋ぐ端子の形状が違っていたのだ。

それでも無理矢理装着してネジを締めた。カメラに付けてシャッターを切ってみる。当然、ウンともスンともいわない。そりゃそうだ。

ってことで、ニコンでGodoxのクリップオンストロボを使うのは諦めた。