永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

メディアは嘘ばかり?

唐突ですが、メディアの役割って何だと思いますか?

ひと言で表せば、「行政のチェック機関」ということになるでしょう。

例えば、国民が収めた税金が正しく使われているのか。関係各所を取材して、問題があればメディアを通して国民に伝えるわけです。

もう一つ、例えを。メディアは首相や大臣、首長、議員などの権力者が不正を犯していないかも取材します。これも問題があれば報じて伝えます。

自分が応援している政治家がメディアから叩かれると、不快な気分になるのは理解できます。SNS上には

「偏向報道だー!」、「選挙で選ばれたのだから問題ない!」と政治家を擁護するコメントが数多く見られます。

SNSだけならまだしも、こんなことがありました。

兵庫県の斎藤元彦知事の記者会見に出席した通信社の記者が、
「県民局長のご遺族を誹謗中傷するネットでの嫌がらせはやめろと知事が言うべきだ」と発言したところ、斎藤知事の支援者たちが時事通信に電凸し、こともあろうかその記者が配置転換されてしまったのです。

斎藤知事の記者会見には、フリーランスの記者たちも出席していて、彼らもさまざまな嫌がらせを受けています。しかし、新聞社やテレビ局に勤務しているわけではないので配置転換されることもありません。

ちなみに、記者の実名や勤務する通信社の所在地、電話番号を晒した、いわゆる「犬笛」を吹いたのは、斎藤知事を支持するNHK党の立花孝志氏です。

電凸されて業務に支障が出るほどの甚大な影響が出たのは想像できますが、通信社は何が何でも記者を守るべきだったと思います。邪魔な記者がいたとしても、電凸すれば配置転換されるという成功体験を与えてしまったのです。

メディアの報道に対して、「偏向報道だー!」、「印象操作だー!」と決めつけるのではなく、言論の自由を、民主主義を守るためにメディアは問題点を指摘して、人々に伝えているのです。もちろん、報じるのも人がすることですから、間違えることもあります。すべてを鵜呑みにしてはなりません。

が、兵庫県の問題は、どう考えても県や斎藤知事に問題があると思います。政治家や政党を応援するのは、アイドルやタレントを応援する「推し活」ではありません。民主主義や憲法を蔑ろにする政治家や政党は、この国を分断化し、混乱を引き起こします。

メディアに叩かれたことを感情的に捉えるのではなく、冷静に判断したいものです。