永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

ライターになりたい。2

昨日の続きです。

メディアで仕事をしたいと思っているものの、企画を出したり、取材へ行ったりするのではなく、メディアからオファーがほしいというライターがいるという話ね。

ライター華子によると、
「私は平気ですけど、企画を出したとしても、通らなかったり、取材のアポを取って断られたりしたら傷つくじゃないですか。それに堪えられないんだと思いますよ」とのこと。

これはライターの世界だけではなく、一般社会も同じようなことが起こっているらしい。次の一手を先読みして、「余計なことをするな!」と上司に叱られるよりも、上司の言うことだけをやる、みたいな。いわゆる“指示待ち”というやつだ。

結論から言えば、ライターやカメラマンの仕事において、指示待ちは通用しない。何しろ、〆切があるわけで、編集者なりディレクターからの指示を待っていてはスケジュール全体に影響を及ぼしてしまう。

〆切までのスケジュールを逆算して、今何を為すべきかを常に自分の頭で考えて行動に移さねばならない。自己管理ってやつね。それができぬ者はライターやカメラマンには向いていない。企画が通らないだけで心が折れてしまうのは、それ以前の話だけど。

ライターにとって企画とは、役者や芸人のオーディションのようなものだと思っている。企画の審査員である編集者の心を動かすことができたら合格、みたいな。

また、ロケ芸人やひな壇芸人がMCに昇格するには、爪痕(実績)を残さねばならない。それはライターも同じで、編集部からオファーをいただくには、自ら売り込んだ企画を実現させて、信頼を勝ち取っていくのである。

ライターになりたければ、ネットの世界に閉じ籠もるな。若手芸人のように前へ出ろ。編集者も読者も取材相手もリアルの世界で生きているのだ。