永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

大切な人の死から学ぶもの。

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いきなり辛気くさい話で申し訳ない。

若い頃、私たち夫婦共々お世話になった方が亡くなった。まだ、62歳という若さだった。人柄も素晴らしく、その方を悪く言う人を見たことがない。本当に惜しい。

コロナ禍ゆえに、お通夜や告別式は家族葬で執り行うとのこと。だから、最後のお別れもできない。ただ、手を合わせるしかない。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

人は生きていると死ぬことを意識していない。明日、いや、1分、1秒先がどうなるのかわからないのに、生きているのが当たり前だと思っている。でも、人は必ず死ぬ。

51歳にもなると、父や母をはじめ、多くの死を目の当たりにしてきた。人は必ず死ぬとわかっていても、悲しい。

亡くなっても、その人との思い出は自分の中でいつまでも生き続ける。それは間違いない。また、肉体は滅んでも、魂は永遠であると私は考えている。でも、この喪失感や寂しさはいったい何なんだ。

それは、その人の存在そのものがなくなるからだろう。目に見えて、声を聞くことができて、触れることができたのに、死を境にできなくなる。

父や母、大切な人が亡くなった悲しみは、時とともに乗り越えることができる。が、話したくてもできない寂しさは癒えることがない。私はもっと親父と話がしたかった。それこそ、酒を酌み交わしながら。

女房や子供、友人たちと、いつか別れる日が必ず来る。そう考えると、もっと、もっと、大切にしなきゃ。自分と縁のある人の死は、それを教えてくださっているのだ。

今日は塩釜口にある着物販売店で「メイク&フォト」。今回は三洋堂書店等で開催しているイベント形式ではない。メイク担当の山村えり子さんの知り合いがグループで「プレミアムプラン」を申し込んでくださったのだ。

「プレミアムプラン」ゆえに、イベントよりもゆったりとした時間の中でメイクと撮影をお楽しみいただけるはずだ。

「メイク&フォト」に限らず、これからも仕事やプライベートで出会う人々とのご縁を大切にしていこうと思う。

 

※写真は、昨日の午前中に撮影した、北名古屋市のミシュラン掲載店『うなぎ 蓬春』の「小ひつまぶし」。ここは高校時代の同級生の店で取材にも協力してもらった。撮影の仕事をいただいたのもそれが縁となった。本当にありがたい。