就活中の長男が内定をもらった。それも2社から。
このコロナ禍で新入社員の採用人数を減らしている企業も多いわけで、本当によく頑張ったと思う。
あれは長男が4歳か5歳くらいの頃だったと思う。
「将来は何になりたい?」と、私が聞くと、長男は
「サッカー選手!」と答えた。サッカーをやったこともないのに(笑)。
おそらく、サッカーを習っている友達がそう言っていたからだと思う。私は、
「自分の好きなことを仕事にしてもいいんだよ。パパだって写真を撮るのが好きだったからカメラマンになったんだ」と、話した。
長男の中で何かが繋がったようで、目をキラキラと輝かせていた。その顔を私は一生忘れない。
小学校1年生の頃から虫が大好きになり、その気持ちは中学校、高校へ入学しても変わらなかった。大学、そして、大学院へ進学したのも、虫を研究したいという思いからだった。
大学へ進学してからは、何を学んでいたのか私はよく知らない。おそらく聞いても理解できないだろう。話の端々から虫から生物、環境へと視野と興味が広がっていったようだ。
内定をいただいた企業はいずれも生物や環境に携わる事業を展開しているようで、長男は夢を叶えたのである。
ただ、2社のどちらを選んでも自宅を離れなければならない。それを一昨日の夜に長男から打ち明けられた。
そりゃ寂しい。寂しいに決まってる。でも、親だからとて、わが子が選んだことにあれこれ言う権利はない。ただ、ただ、応援してやればよいのだ。私の父と母がそうだったように。
長男よ、おめでとう。愛してるよ。