永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

本能に訴えかける力。

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単行本の取材で岐阜へ。

いよいよ、単行本の仕事一色になってきた。まだ取材が残っていて、お盆休みに入る前に完成の見通しがつくようにしたい。

実は、3000文字くらいのレギュラー仕事の原稿も抱えていて、これは時間を見つけて、というか、何とか作って書くしかない状況。

取材は午前中で終わり、せっかく岐阜に来たので、久しぶりに『丸デブ総本店』へ立ち寄ることに。

以前、土曜日か日曜日に来たことがあり、そのときは店の前に10人以上の行列ができていた。今日は平日ということもあって、すんなり入ることができた。

ここは「中華そば」と「ワンタン」しかない。いずれも500円。前回はその両方を注文して、お腹がはちきれそうになったので、今回は「中華そば」のみ。

7、8分待った後、目の前に運ばれた中華そばをiPhoneで撮影。食べながら、いろいろと考えてしまった。

たまり醤油を使ったうどんのつゆのようなスープが丼スレスレに入っている。ストレートの麺の上にはチャーシューとかまぼこ、ネギのみ。決して“インスタ映え”するビジュアルではない。

でも、ソソられる。今、こうしてブログを書きながら写真を見ても、理屈抜きにまた食いたいと思う。仕事で岐阜へ行く=丸デブへ行こう、という図式が成立してしまうほど。

インスタ映えなんぞを狙わなくても客が来るというのは、人間の本能の部分に訴えかけているとしか考えられない。

『丸デブ総本店』の創業は、1917(大正7)年。104年間にもわたって、人々を虜にしているのである。仮に同じレシピで作ったとしても、似たものはできるかもしれない。でも、まったく同じものはできない。

ビジュアルに関係なく、人の本能に訴えかける料理。その秘密は、おそらく作る人にあるのだと思う。フードライターとして、そこに迫ってみたい。

名古屋めしもその観点から取材すれば、薄っぺらなものではない、何かが見えてくるかもしれない。