永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

ひとり飯のススメ。(12)

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「ひとり飯」の魅力は、好きな時間に好きな場所で食事ができることだ。誰に気兼ねすることもない。すべては自分の都合。その自由度の高さに尽きる。

インスタだったのか、Twitterだったのか忘れてしまったが、SNSで見た牛丼がどうしても食べたくなった。牛丼なら『吉野家』や『すき家』へ行けば、それこそ300円そこそこで食べられる。が、その牛丼は並盛が950円(税別)。

値段だけ見ると、超高級というわけでもない。でも、巷の牛丼の3倍。しかも、使っている肉はA5。その名も「A5牛丼」。それを出しているのが、名古屋・柳橋のマルナカ食品センターの近くにある『A5焼肉&手打ち冷麺 二郎 柳橋店』

店はビルの3階にあり、到着したのは、13時近く。にもかかわらず、店内はほぼ満席。美味しい店は路面店でなくても流行るという見本を見せつけられたような気がする。入店時に手指の消毒と検温も行い、席へと案内された。

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これがメニュー。牛丼目当てだったが、お値打ちなメニューがズラリ。周りの席はカップルや女性のグループが多く、皆、タンと赤身、サーロイン、シャトーブリアンと冷麺Sサイズ、ご飯、キムチがセットになった焼肉セットの「三郎」(2500円)を注文している。

シャトーブリアンも入ったA5の肉がこの値段ならかなりお値打ちである。決意が揺るぎそうになったが、A5の肉で作った牛丼を食べてみたい気持ちの方が勝った。やはり、ここは「A5牛丼」の並盛を注文することに。

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牛丼は、3分ほどで目の前に運ばれた。冷麺Sサイズとキムチも付く。失礼を覚悟の上で書くが、ビジュアルこそ、牛丼チェーンとあまり変わらない。肝心なのは味だ、と自分に言い聞かせて箸で肉とご飯を持ち上げて、口へ運ぶ。

結論から言おう。牛丼チェーンの牛丼とはまったく違う。まず、舌触りが違う。とても滑らかで赤身の部分もツルツルしている。そして、食感もしっとりとしていて、脂はとろけるような感じ。これがA5のポテンシャルなのか。

タレの味付けはやや甘め。七味唐辛子を添えてもらえれば、もっと肉の味が引き出せるかもしれない。ただ、セットに付いてくるキムチがめちゃくちゃ美味しくて、肉の上にのせて食べた。これは焼肉をオン・ザ・ライスで食べるときに用いる食べ方だが、この牛丼にも通用した。もう、無限に食べられるくらい旨い。

次回はやはり、焼肉セットを注文して、シャトーブリアンをオン・ザ・ライスで食う。